今週地元釧路市にあるラジオ局「FMくしろ 76.1MHz」で毎週日曜日に「レッツベジたべる!」のコーナーを担当しています。
1/29(日)放送は 食から考えるSDGs
今年度(令和4年度)新たに設けたコーナーですが、今回で既に7回目。食の分野だけでお話しするには既にネタ切れになり、度々食には関係のない話題に触れていますが…自分の勉強にもなっているので続けていました(これまで放送しました回は、今後、少しずつ更新したいと思います)。
今回は、「宅配便と再配達の現状」をSDGsの取組を通じてお話しました。
現在の宅配便サービスが開始されて約50年が経過すると言われていますが、近年のEC(電子商取引)等の拡大により、2008年度は約32億個だった宅配便の取扱個数は、2021年には約49.5億個と5割以上増加しており、急速な伸びを示しています。一方で、2022年4月期のサンプル調査の結果では約11.7%が再配達になっています。
この約1割にのぼる再配達を労働力に換算すると、年間約6万人のドライバーの労働力に相当します。また、再配達のトラックから排出されるCO2の量は、年間でおよそ25.4万トンと推計されており、宅配便の再配達は地球環境に対しても負荷を与えています(国土交通省HPより)。
◇私たちができること◇
・買う側が受取への意識を高める
社会的損失(再配達のデメリット)について理解すること。宅配ドライバーの労働時間を増やし、トラックを動かすことでCO2の排出量が増える。再配達を行っても運送料金は一緒で売上は変わらないのに、人件費と燃費だけがどんどん増す。その結果、配達料金の値上げや配達可能時間の短縮など消費者にデメリットとして戻ってくる。そう考えると、宅配便の受取の意識が変わりませんか?
・「宅配ボックス」の設置
パナソニックが日本郵便、ヤマト運輸、福井県あわら市と共同で、同市が進める「働く世帯応援プロジェクト」に参画し、宅配ボックスの実証実験を行った結果、宅配ボックス設置により再配達率が49%から8%に減少しました。それにより、労働時間が約65.8時間削減できたとともに、CO2排出量も約137.5㎏削減できたとのことです。
・宅配業者のメールやアプリを活用
ヤマト運輸は公式アプリやLINE、メールなどでお届け予定日時の通知を受け取ることができ、日時と受取場所の変更が可能です。スケジュールが変動しやすい方や不規則な仕事に就いている方は、通知を受け取れるよう設定し、コンビニ等で受取を選ぶことも検討しましょう。
・まとめ買いで配達回数を減らす
日用品や食品などを購入する機会が多い場合は、長期休暇や休日のタイミングにあわせてまとめ買いをしましょう。中には送料無料と表記されている商品もありますが、配達コストは発生しています。配達回数を最小限にすることで、再配達やコストの削減に貢献できます。
私も昔から通販をよく利用していて、何度も(何度も)再配達で届けていただいたことがあります。旅行先に電話がかかってきたこともあり…ドライバーの方の労働時間のことを想像できなかった自分のルーズさ加減に大反省しました。意識が変わったことで、可能な限り1度で受け取ろうと各宅配業者の通知を利用しています。小さなことですが、環境問題や労働環境の改善に繋がれば嬉しいなと感じます。
◇関連するSDGsのターゲット◇
目標7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
目標8 働きがいも経済成長も
目標12 つくる責任 つかう責任
目標13 気候変動に具体的な対策を
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