【栄養価】甜菜糖(てんさいとう)について

 物心ついた時から、甘いものが大好きでした。大量に…とはならずとも、「1日1スイーツ+ブラックコーヒー」は毎日の楽しみで、一時期、ダイエットを目的にしておやつを食べない挑戦を試みたこともあったのですが、この人生で最長7日間(それでも続いた方。大抵は2日目で断念)。頑張って食べなかった達成感より、いつもスイーツのことを考えてしまうストレスの方が圧倒的に強かったため、今は無理に止めようとはしていません。

 ただ、「美味しいスイーツを食べる中でも、少しでも身体に良いものを食べたい」と強く感じるようになりました。量と質を大切にしています。


 ベジフルビューティーアドバイザー(VFB)や野菜ソムリエを学ぼうと思い立ったきっかけも、「美味しいものを食べて、なおかつ綺麗で健康なカラダでいたい」という願望から。


 そんな中、自分でも料理やお菓子作りをするようになり、甘味料は主に「てんさい糖」を使用しています。

◆「てんさい糖」とは

 てんさい糖とは、甜菜(てんさい)から作られる砂糖のこと。日本の生産地は、なんと北海道のみ。私も大抵のスーパーにあり手に入りやすいため、「ホクレン てんさい糖」を購入しています。


◆てんさい糖の栄養価

 一般的に使われる上白糖は99%が炭水化物ですが、てんさい糖は糖蜜が含まれるため、カリウム、カルシウム、リン、マグネシウム、亜鉛などの天然のミネラルが含まれます。ミネラル成分は、きび糖や黒糖に比べると少ないですが、てんさい糖には、ラフィノースやケストースといった「天然のオリゴ糖」が含まれています。

 オリゴ糖は、消化酵素でほとんど分解されず、そのまま大腸に届きます。このため、糖質として体のエネルギーになりにくく、摂取しても血糖値の上昇にほとんど影響しません。また、腸内でビフィズス菌などの善玉菌の栄養源になります。

 お腹の悩みが尽きなかった私にとっても、とても嬉しい栄養素です。


◆てんさい糖と他の砂糖の違い

 砂糖の原料は、「サトウキビ」や「てんさい」です。これらの原料や製法(砂糖を作る過程で不純物を取り除き、甘みだけを抽出する作業のこと)、製造方法の違いなどで、色々な種類の砂糖が出来上がります。


**分蜜糖(精製糖) 精製された砂糖**

 精製された白い砂糖の方が甘みがハッキリとしていますが、不純物を取り除く精製工程で栄養素はほぼ失われます。

 ・上白糖  結晶が細かくしっとりとした砂糖。無色透明で甘みが強い。

 ・グラニュー糖  最も純度が高く、サラサラとしてすっきりとした甘さ。

 ・三温糖  色は薄い茶色、甘みが強くコクがある。


**含蜜糖  完全に精製されていない砂糖**

 ショ糖(砂糖の主成分)の結晶だけでなく、蜜を含んだ状態で乾燥させた砂糖のこと。原料由来の様々な成分を含んでいます。糖蜜を含んでしっとりしている砂糖は、自然な甘さとまろやかな味が特徴。茶褐色で、ミネラルやビタミンを含みます。

 ・てんさい糖  オリゴ糖を含み、お腹にやさしい。

 ・黒糖(黒砂糖) サトウキビの絞り汁をそのまま煮詰めたもの。

 ・きび砂糖  サトウキビの絞り汁から、ある程度の成分を除いた糖液を煮詰め作られたもの。


◆てんさい糖を選ぶメリット

・天然ミネラルやオリゴ糖が含まれている

・GI値が低く、血糖値の上昇がゆるやか

 (上白糖のGI値109に対し、てんさい糖のGI値は65)

・体を温める効果があるとされる

 気温の高い沖縄で多く作られているサトウキビは、体の熱を冷ますと言われていることに対し、寒い場所で栽培されるてんさい糖は、体を温める効果がある甘味料として、マクロビオティックでも推奨されています。

・コクがあるのに、あっさりとした甘さで、料理やお菓子作りに最適

 お料理の邪魔をしない甘さのため、とても使い勝手が良いです。仕上がりを真っ白にしたい料理やお菓子(白さを活かしたチーズケーキを作る時など)は、上白糖やグラニュー糖を使うなど使い分けをしています。


 基本的な砂糖の選び方は、甘味や風味、用途で使い分けることが良いです。健康目的であれば、栄養を少しでも含んだものや低GI値を選んでみてください。ただし、てんさい糖も砂糖の一種であることは変わらないため、100gあたりの糖質は88.6g、カロリーは382kcalとほかの砂糖同様に摂りすぎには注意です!

nami's Vege-Fru life

野菜と果物とおいしいもの。 大切な人の健康を守る、毎日のほんの少しの積み重ね。 北海道釧路で活動するベジフルビューティーアドバイザーnamiより食材の栄養素やレシピ紹介、日々の出来事などを綴っています。

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