【栄養価】おうち栄養学「きな粉」(FMくしろR7.7放送分)

幼い頃、100円玉をもらっては足繫く通っていた駄菓子屋さん。自宅近所に書店でありながら、店内の面積大半は駄菓子を売っていたお店がありました。まだ、10円でうまい棒やチロルチョコなど数多くの駄菓子が買えていた時代(笑)。都度、必ず買っていた駄菓子は悩むことなく「きなこ棒」でした。爪楊枝に赤い色が塗られていたら、あたりでもう一本もらうお得感は、小さな子どもでも大好きな仕掛け。きっと、私はきなこ棒できな粉の味を知りました。


大人になっても、大好き「きな粉」。お正月のお餅で食べる「きなこ餅」、白玉ときな粉、黒蜜をかけたバニラアイスやわらびもちも絶品!我が子は、無糖のプレーンヨーグルトにきな粉(砂糖なし)を入れて混ぜ混ぜしただけで、大喜びです(バナナが入ればよりご機嫌)♬


今月は、そんな「きな粉」の栄養価をご紹介します。



◆きな粉の健康効果 

*たんぱく質:健康なカラダを作る 

 きな粉のたんぱく質は、体内で合成されない必須アミノ酸を豊富に含む、良質な食物性たんぱく質です。また、きな粉に含まれるリノール酸やαリノレン酸も人の体内では合成されない必須脂肪酸で、健康を維持することに役立ちます。


 *大豆サポニン:動脈硬化や老化を防ぐ 

 ポリフェノールの一種で、大豆の苦みやえぐみの成分。強い抗酸化作用で悪玉コレステロールの酸化を防ぐため、動脈硬化の予防や、コレステロール値や中性脂肪を下げる効果が期待できます。また、活性酸素を除去して肌の老化を防ぐことから、エイジングケアにもおすすめな成分♪ 


*大豆イソフラボン:更年期の症状を和らげる 

 きな粉に含まれるポリフェノールのうち、大豆イソフラボンは女性ホルモンの「エストロゲン」と似た働きをする栄養素です。そのため、エストロゲンの分泌が大幅に減少する更年期の症状を和らげる効果があります。また、肌の新陳代謝を促したり、コラーゲンを増やしたりするため、きな粉を摂ることで美肌効果も期待できます。 


*食物繊維:腸内環境を整える 

 きな粉に含まれる食物繊維の多くは不溶性食物繊維で、腸内で水分を含むと膨らみ、腸を刺激して便通を促します。そのため、便秘の解消や、体内の有害物質を排泄し腸内環境を整える効果が期待できます。


*レシチン:動脈硬化を予防する

 レシチンとは脂質の一種で、細胞膜の主な構成成分です。コレステロールが血管壁に付着したり溜まったりすることを防ぐため、動脈硬化の予防が期待できます。また、レシチンは脳の神経系の健康に関係する重要な成分で、体内の情報伝達をサポートしてくれることから、アルツハイマー型認知症の予防などに効果があるとされています。 


*鉄:貧血を予防する

 きな粉に含まれる鉄は赤血球を作ることに欠かせないミネラルで、貧血を予防する効果があります。また、鉄には筋肉に酸素を取り込む働きがあり、不足すると筋力の低下や疲労の原因となります。そのため、きな粉を摂取することは、筋力低下の予防や疲れにくいからだ作りに効果的なのです。鉄は一般的に体内に吸収されにくいですが、ビタミンCを含む食材(果物・パプリカ・ブロッコリー・イモ類)を一緒に摂ると吸収されやすくなります。


*カルシウム:骨粗鬆症を予防する

 カルシウムは、丈夫な骨や歯をつくることに欠かせない栄養素です。筋肉を収縮させて動かしたり、血液凝固を促して出血を抑えたりするほか、神経の興奮を抑える効果もあります。体内に吸収されにくいカルシウムは、ビタミンD(魚類・きのこ類・卵黄)を含む食材と一緒に摂ると吸収率がアップするためおすすめです。 

 

 ◆きな粉を健康に楽しむためのワンポイント 

 *1日に食べるきな粉の適量は、1日大さじ1~2杯程度(7g~14g)が目安。一度に食べ過ぎると消化器官に負担がかかるため、適量を継続的に摂取することがおすすめです。

*成長期の子どもに嬉しい栄養素が豊富に含まれるため、赤ちゃんや小さな子どもにもおすすめな食材。生後5~6ヵ月くらいから与えられますが、初めて与える際は食物アレルギー反応に注意することと、粉状のきな粉は喉に詰まりやすいため、飲み物やヨーグルト、離乳食などに混ぜて与えましょう。  

【子どものおやつに大活躍!】   

・無糖ヨーグルト+きな粉+バナナ  1番のお気に入り♪砂糖なしで十分。

・手作りバナナマフィン 小麦粉の量を減らして、一部をきな粉に置き換え。

・車麩フレンチトースト 卵液の中にきな粉、トッピングにきな粉。


きな粉スイーツと言えば、京都にあるお店「吉祥菓寮」さんの焦がしきな粉パフェがどうしても食べてみたい。かなり昔からチェック済みなのに、これまでの京都旅行ではご縁がなく(お店に辿り着いても、イートインが満席で入れないetc)、まだ食べれていない…。他にも、升に入った「きなこティラミス」も旅行先で度々見かけるけれど、まだ食していない。人生やりたい事リストに加えておこうと思います。


話は冒頭に戻りますが、100円持っていたら10個のお菓子が買えた時代。今思うと、かなりの贅沢です。奮発しても、1個30円です(コーンポタージュという名前のスナック、ビックカツとか…)。

nami's Vege-Fru life

野菜と果物とおいしいもの。 大切な人の健康を守る、毎日のほんの少しの積み重ね。 北海道釧路で活動するベジフルビューティーアドバイザーnamiより食材の栄養素やレシピ紹介、日々の出来事などを綴っています。

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